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2009/06/30 15:14 |
米軍がイラク都市部撤退完了 軸足アフガンへ |
【カイロ=内田康】イラク駐留米軍のオディエルノ司令官は28日、米FOXテレビの番組で、米軍戦闘部隊が 30日の期限を前にイラク都市部からの撤退を完了したと述べた。イラク政府の部隊が治安維持任務を引き継ぐ。米国は国際テロ組織アルカイダなどを相手とし た主戦場を、イラクからアフガニスタンに本格的に移すことになる。
同司令官は「全体としてイラクの安定は好ましい状況にある」と述べた。米兵は現在約13万人いるが、当面は郊外の基地でイラク治安部隊の訓練などにあたる。
オバマ政権は来年8月までに全土の戦闘部隊を撤退させ、2011年末までに非戦闘要員も含めた完全撤退を目指す。
イラクのテロなどによる民間人の年間死者数は、08年に1万人を切り、06年と比べ約3分の1に減った。
ただ、米軍の都市部撤退期限が迫るにつれてテロが再び増加し、今月20日以降に200人以上が死亡。29日にも北部モスルでの爆弾テロで10人が死亡するなど、不安定さも残っている。
イラク治安部隊の能力向上や、イスラム教スンニ派、シーア派など宗派間の対立感情の解消が、イラク・マリキ政権の課題となる。今後、治安悪化が顕在化することがあれば、米軍の撤退日程に影響を与える可能性もある。
【イラク駐留米軍】 2003年3月に始まったイラク戦争を受け、米軍がイラクに送り込み、現地で治安維持などに従事。ブッシュ前米大統領は07 年初めから計3万人規模の部隊を追加派兵し、一時は17万人規模に膨れ上がった。その後の治安好転で増派部隊は08年7月末までに撤収した。米軍駐留の新 たな根拠となる米イラク地位協定は09年1月に発効。米軍戦闘部隊が11年末までに全面撤退すると定めた。
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