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中東観察

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2009/07/21
06:09
【ウイークリーワールド】少女の素朴な瞳が訴えるものは パキスタン避難民キャンプ

12日、パキスタン北西部ペシャワル近郊の避難民キャンプの少女(AP)

AP通信のカメラマンを見つめる少女のあどけない瞳は、何を訴えているのだろうか。この少女は12日、パキスタン北西部のアフガニスタン国境に近いペシャワルで撮影された。政府軍とイスラム武装勢力タリバンなどとの戦闘を逃れてきた避難民の1人だ。避難民らの一部は13日、戦闘が沈静化したとみられるスワト地区などへ帰還を始めたが、テロや戦闘は後を絶たず、パキスタンの治安が回復する日はまだ遠い。

 タリバンは今年4月、首都イスラマバードからわずか100キロの町を支配下に置くなど、勢力を拡大した。政府軍は、本格的なテロ掃討作戦で反撃し、スワトからタリバンを一掃したという。激しい戦闘の中で、避難民化した住民は約200万人。イスラマバード北西辺境州の州都ペシャワルの近郊で国連などの支援を受けながら避難生活を送ることを余儀なくされてきた。

 軍報道官がAP通信に明らかにしたところによると、13、14の両日で故郷へ帰った避難民は約1550家族。大半はまだ、不自由なテント生活を強いられている。

 当局者は、タリバンが再び出現しないよう現地に強力な警察部隊を配置しているとしているが、赤十字国際委員会の報道官は、治安状況は「一様ではない」として、避難民が強制的に送還されることがないようパキスタン政府にクギをさしている。

13日、パキスタンのマルダン近郊へ帰還する避難民の子供たち(AP)

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