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2009/07/03 12:10 |
アフガン 米軍が大規模掃討作戦 タリバンの本丸を狙う |
【バンコク=林浩樹】アフガニスタン駐留米軍は二日、反政府武装勢力タリバンの拠点になっている南部ヘルマンド州で、戦闘要員約五千人を投入して 掃討作戦を開始した。オバマ米政権が対テロ戦の軸足をイラクからアフガンに移し、二万一千人の増派を決定して以来初の大規模作戦で、作戦名は「剣の一 撃」。泥沼化するアフガン情勢は新たな段階を迎えた。
アフガンでは八月の大統領選を前に、タリバンが西部や南部で支配地域を拡大。戦闘激化に伴い、駐留外国部隊の死者数は二〇〇一年の米軍攻撃開始以来最悪のペースで増えている。今回の作戦は本丸をたたくことでタリバンの攻勢を封じ込め、選挙の成功につなげる狙いもある。
作戦には米海兵隊約四千人のほか、北大西洋条約機構(NATO)軍とアフガン軍六百五十人が参加。指揮を執るニコルソン米海兵隊准将は、過去の作戦と比べて「要員規模と作戦の速度が違う」とAFP通信に語った。ヘルマンド州では先週、英軍主導の掃討作戦も始まった。
米軍はタリバン掃討の一方で、地元住民やアフガン治安当局との信頼醸成のための拠点を同州に複数設置。治安の回復や維持に加え、地元指導者との対話を通じて住民保護や経済復興に向けた環境づくりを進める。
しかし、大統領選ボイコットを主張するタリバンが、自爆テロなど報復攻撃を仕掛けてくるのは必至。激化する戦闘に住民が巻き込まれるケースが続発すれば、反米感情を増幅させる恐れもある。
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