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2009/07/23 15:40 |
重傷米兵:脳損傷52%にも イラクなど戦闘激化背景に |
【ワシントン大治朋子】イラクやアフガニスタンで重傷を負い、米軍最大の医療施設ウォルター・リード陸軍病院で治療を受けた米兵の52%が外傷性脳 損傷(TBI)と診断されていることが、同病院脳損傷センターの調査で分かった。昨年末時点では33%で、TBIと診断される帰還兵の割合が半年間で急増 した実態が明らかになった。
検査態勢が向上して発見が増える一方、米紙によるとアフガンでは今年、TBIを起こすとされる手製爆弾での米兵の死者が46人にのぼるなど、攻撃 も激化している。こうした負傷者も同病院に運び込まれている。同病院は、重傷を負ったり、他の病院で治療できない帰還兵らを受け入れる拠点施設。
脳損傷センターによると、イラク戦争開戦直前の03年1月からこれまでに、両戦地で爆弾攻撃などを受け、同病院で治療を受けた米兵の52%が TBIと診断された。同センターが毎日新聞の取材に明らかにした資料によると、昨年12月末時点では33%(9100人)で、現時点での診断数は1万数千 人以上とみられる。TBIと診断される帰還兵の9割以上が、頭部に目に見える外傷のないタイプ。手製爆弾攻撃などで超音速の爆風に伴う衝撃波(圧力変化の 波)を受け、脳細胞が損傷されるのが原因とされる。
米国防総省は07年11月、イラクとアフガンで従軍する米兵全員に計算など認識力検査を開始。検査済みの米兵は今年初めごろから徐々に帰還してお り、検査を契機にTBI診断数が増えたとみられる。同省は今年3月、両地域に派遣された米兵の最終的に1~2割(18万~36万人)がTBIを発症すると 推計していた。
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