中東観察

　６月のイラン大統領選で敗退した改革派のムサビ元首相とカルビ元国会議長が、選挙結果に抗議するデモで犠牲になった参加者の追悼集会を計画、３０日にテヘラン市内で開催するため内務省に許可を求めた。複数のイランメディアが２６日報じた。

　警察当局によると、抗議デモでの死者は２０人。当局はデモを徹底的に鎮圧しており、内務省が集会を許可するかが注目される。

　ムサビ氏らはマハスーリ内相への書簡で「犠牲になった市民を悼む式典への許可を求める」としている。集会では演説はなく、イスラム教の聖典コーランの朗読だけを予定。聴衆には静粛な行動を要請するという。

　イランでは２５日から２日続けて、拘束されたデモ参加者の刑務所内での死亡が報じられた。死因は明らかになっていないが、改革派からは拘束者が厳しい環境に置かれているとして懸念の声が上がっている。（共同）