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2009/07/09 12:16 |
ラワルピンディ 心も解放される日は |
パキスタン首都近郊ラワルピンディの滞在先ホテルは厳重な警戒態勢を敷いていた。先月、北西辺境州州都ペシャワルの系列ホテルが自爆テロに遭い、 死傷者が出たためだ。正面は完全に封鎖され、出入り口は裏門だけ。ライフル銃を持った警備員が車を調べ、ホテル入り口で持ち物と身体の検査を受けた。
軍によるタリバン系イスラム武装勢力掃討作戦が続く同州から逃れてきた国内避難民のキャンプを取材するため、パシュトゥン人の通訳に同行を頼ん だ。同州に多いパシュトゥン人はタリバンと同じ民族でパシュトゥー語を話す。通訳の男性は取材中、常に安全に気を配ってくれた。「タリバンが避難民に紛れ 込んでいる」との噂(うわさ)もあったからだ。
無事取材を終えて戻る際、男性はホテルのかなり手前で車を降りた。理由を聞くと「パシュトゥン人の自分がいると、ホテルに入るのに手間取るから」と笑った。心からの笑顔でないことはすぐ分かった。 (古田秀陽)
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