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中東観察

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2009/06/29
13:17
イスラエル:ガザ攻撃を精査 国連、公聴会開始

 【エルサレム前田英司】イスラエル軍による先のパレスチナ自治区ガザ地区攻撃を精査する国連の調査団は28日、ガザ市内で、地区内の被害実態を聞き取る公聴会を2日間の日程で始めた。市民らから直接証言を集め攻撃過程での国際法違反について調べるという。

 昨年12月27日から約3週間続いたガザ攻撃では、1300人以上のパレスチナ人が死亡、1万世帯が家を失ったとされる。一方、イスラエル側の犠牲者は13人だった。

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2009/06/29
13:17
From:イラン バシジも十人十色

バシジ。「民兵」とも「志願兵」とも訳されるが、今回のイラン大統領選後の混乱で、過激派のような印象が定着してしまったようだ。

 選挙に「不正」があったとして再選挙を求める改革派の抗議行動の現場で、「ネダ」という名の女子学生が銃弾に倒れた。その瞬間の衝撃的な映像が世界に流れ、彼女は抗議運動の象徴として「イランの天使」となった。その天使を撃ったのがバシジだ。

 改革派ムサビ元首相の支持者と治安部隊の衝突の最前線には、大抵、バシジの姿があった。

 今月13日の開票結果発表後、支局近くの広場でも暴動が起きた。一帯を埋め尽くした市民が投石し、銀行や車両を破壊した。路上でタイヤやゴミ箱を 燃やした。駆け付けた警官隊はすぐに退却。代わって到着した私服のバシジ集団が、こん棒などを手に「暴徒」に突撃し、追い払った。

 バシジは革命防衛隊の傘下にあるが、民間人だ。当局は警官隊や軍隊ではなく、バシジを矢面に立たせることで「市民同士の抗争」にし、改革派支持者の怒りの矛先が、極力当局に向かわないよう考えたのだろう。

 バシジと言えば、イラン・イラク戦争(80~88年)中の人海戦術を思い出す。天国行きの「殉教」を報酬に、多くの少年たちがイラクへの地雷原を突撃し、後続の本隊進攻の捨て石になった。

 先の暴動の翌々日、バシジの青年(28)と話す機会があった。市内移動で使った乗り合いタクシー運転手で、本業は学生だ。

 「どこかの衝突の現場に駆け付けたの?」

 「いいえ。僕はムサビさんを支持してるから」

 バシジも革命防衛隊も、保守強硬派のアフマディネジャド大統領支持一色ではなく、案外と例外がいるらしい。前々回の01年選挙では、真偽は不明だ が、革命防衛隊の4分の3が再選を目指した改革派ハタミ大統領(当時)に投票したとの情報もあり、こうした組織とて、一枚岩ではない。

 「緊急招集令を無視しても、ボランティアだから怒られることはない」。笑顔を絶やさない青年はそうは言いながら、「僕たちが現場にいるだけで暴動の抑止力になるからね」と、いつまでも無視するつもりはないようだった。

 バシジの要員は数百万人とも言われるが、銃器を持つのは、軍事部門に所属し訓練を受けた者だけ。地域でコーラン(イスラム教聖典)や書道などを教える文化活動の従事者も少なくない。青年もその一人だ。

 バシジになると、生活費や学費の支援、就職などで優遇がある。多くは信仰心の厚い、低所得者やその子弟たちだ。

 一方、抗議行動に参加した改革派支持者は、多くが衣食足りて「自由」を求める中間層以上である。衝突の最前線には、社会の格差という亀裂が走っているのだ。【春日孝之】

2009/06/29
13:14
イラン大統領選:現職再選 勢い増す革命防衛隊 警察・軍事色、一層強まる可能性

【テヘラン春日孝之】イランのイスラム体制は、大統領選後の改革派による抗議行動で革命(79年)以来最大の混乱に見舞われた事態を受け、治安維持 を一層強化するとみられる。「内外の脅威」に対応する革命防衛隊の存在感も飛躍的に高まっており、イランが警察・軍事国家の色彩を強める可能性がある。

 高位聖職者アフマド・ハタミ師は26日、金曜礼拝での演説で「社会の平穏を乱し、公共の財産を破壊すれば、神への戦いであり、死刑に値する」と述べ、改革派ムサビ元首相らに警告した。

 情報省や内務省、革命防衛隊の情報機関は改革派のジャーナリストや学者などの摘発を続けており、今後も混乱の未然防止を目的に監視体制強化を図る ことは必至だ。逮捕された評論家レイラズ氏はかつて、毎日新聞の取材に「治安機関や革命防衛隊が新たな特権階級として台頭している」と指摘していた。

 特に革命防衛隊は、兵力では正規軍の40万に比べ12万人余と劣るが、傘下に数百万の動員力がある民兵組織バシジを抱え、精鋭の特殊部隊を擁して対外工作や核開発、ミサイル戦略を担うとされる。

 レイラズ氏によると、活動は軍事面にとどまらず、革命防衛隊出身のアフマディネジャド大統領就任(05年)を機に、経済や政治の分野でも一気に主 役に躍り出た。経済分野への進出は、イラン・イラク戦争(80~88年)直後、戦争の現場で培った土木工学技術を国土再建に生かそうと始めた。現政権下で 「入札なしの契約」という特別な配慮を受け、石油・天然ガスの開発や空港・地下鉄建設といった公共事業などに根を広げてきた。

 政界進出に関しても、現政権は閣僚や大使、知事などの要職に革命防衛隊出身者やその関係者を抜てきした。閣僚では今回の選挙を仕切った内相をはじめ、21人中14人が該当者とも言われる。

 政界進出は、改革派のハタミ大統領時代の99年、民主化を求める学生運動が契機だと指摘される。革命防衛隊は今回、抗議運動に再三、警告しており、軍事力を背景に政界への影響力を一層拡大させることは確実だ。

 最高指導者ハメネイ師を頂点とする聖職者体制は、その基盤強化を目指し、革命防衛隊を育て、同時に依存を強めたことで、逆にその意向を無視できなくなった面もある。

 革命防衛隊の創設者の一人で、今は米国に居住し反体制活動を続けるサゼガラ氏は、聖職者支配の行方を左右する「巨獣」に変容したと指摘する。

2009/06/29
13:13
イラク:駐留米軍、都市部からあす撤退 治安悪化を懸念の声も

【カイロ和田浩明】イラク駐留米軍の戦闘部隊が30日、都市部からの撤退を完了させ、イラクの軍や警察が治安維持に責任を持つことになる。昨年11 月に両国政府が合意した11年末の完全撤退に向けた重要な一里塚だ。マリキ首相はイラク部隊の能力に自信を見せるが、撤退を前に多数の死傷者を出す爆弾テ ロが相次ぎ、国民の間には懸念がくすぶる。治安が大幅に悪化すれば、オバマ米政権がアフガニスタンで展開する対テロ作戦にも影響が出かねない。

 米軍は都市周辺の基地に移り、武装勢力の掃討作戦やパトロールなどもイラク側が責任を持つ。米軍はイラク側の要請があった場合に治安活動に協力することになる。

 マリキ首相は27日、「我々は今や、治安を維持できるようになった」と強調したが、同時に武装勢力に対抗するには国内の統一も必要だと発言。宗派間や民族間の対立による紛争の再燃を避けるよう国民に呼びかけた。

 イラクでは20日以降、バグダッドや北部キルクーク周辺のイスラム教シーア派地域を中心に爆弾テロが頻発、約250人が死亡した。毎日新聞のバグダッド通信員によると、市民の間では、イラク治安部隊の能力への懸念も聞かれる。

2009/06/29
13:07
一部票再集計は拒否

ムサビ氏ら 護憲評議会に疑問



【カイロ=松本眞志】イラン大統領選挙の候補だった改革派のムサビ元首相とカルビ元国会議長は27日、それぞれウェブサイトを通じて声明を発表 し、選挙結果の承認権を持つ護憲評議会が提起した選挙票の一部再集計の提案を拒否し、改めて投票そのものの無効を訴えました。両氏は声明で、イランの意思 決定機関の一つである護憲評議会の権威と正統性に初めて公然と疑問を投げかけました。

 ムサビ氏は声明で、「この種の再集計は不明確さを排除できない。投票の無効以外に問題解決の道はない。なぜなら護憲評議会のメンバーのなかには公平でないものがいるからだ」と主張。カルビ氏も同様の意見を表明しました。

 護憲評議会は国会決議を審議し、選挙候補者の適格審査を行う権限を持つなど、最高指導者に直結する国の最高意思決定機関。メンバー12人中、聖職者6人が現職大統領支持の最高指導者ハメネイ師による任命です。

 同評議会はすでに、重大な違反はみられないとして再選挙の要請を否定し、アハマディネジャド大統領の再選を確定しています。

2009年6月29日(月)「しんぶん赤旗」